精密根管治療
『歯の根の治療が必要です』
と言われるのが根管治療です。
歯の痛みや違和感から歯科医院で診てもらった際に、虫歯や歯の亀裂などにより根管内に細菌が入り込み、神経や歯根の周囲に炎症が起きていたり、歯をぶつけて神経が死んでしまった場合などに、『歯の根の治療が必要です』と言われることがあります。これが『根管治療』です。
肉眼での根管治療の
長期的な成功率には
限界がありました
根管治療を成功させるためには複雑な形状をした根管(神経のある空間)を完全に殺菌する必要があります。清掃できない部分があれば、感染が再発する可能性があるからです。
しかし肉眼の下、手探りだけで治療を行う従来の手法では、歯科医師の経験や熟練度に成功率が左右され、根管治療の長期的な成功率には限界がありました。
歯の根の感染再発のたびに根管治療を繰り返すと、歯の強度は次第に弱くなり、やがて抜歯になってしまいます。


マイクロスコープの30倍視野による
精密根管治療
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従来の根管治療は肉眼下で手探りのみで行っていたため、言わば術者の経験と勘のみに頼る難治療であり、実績の豊富な歯科医師であっても、その成功率には限界がありました。
しかし、近年マイクロスコープの登場により肉眼の約30倍の視野で根管治療を行うことが可能になり、『根管』と呼ばれる歯根の内部の細かい構造を清掃し、そして根管内が再び感染することがないように完全に封鎖することが、術者の経験だけに頼ることなくできるようになりました。
根管治療の成功率は、マイクロスコープによる精密根管治療の登場により飛躍的に上がったと言えます。
ご自身の歯をより長く噛めるように、残したいとお考えであれば、ぜひ当院の『精密根管治療』をご検討ください。
高いレベルまでこだわり抜く
当院の精密根管治療
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当院では数々の症例実績を重ねた歯科医師が高性能なマイクロスコープを駆使することで、手探りでは届かない高いレベルまでこだわり抜く精密な根管治療を行っています。
高い精度が求められる根管治療は、根管内や顎の骨の状況を詳細に分析するための事前の検査が非常に重要となります。
当院ではマイクロスコープでの精密治療に加え、事前のCTによる3D撮影データから、患者さまそれぞれの根管の曲がり方や病変の広がり方などをより多角的に把握し、いかなる症例においても、より確実な診断の上で必要な治療を行っています。
根管治療の流れ




むし歯で大きく歯が失われている場合は、
樹脂を使い歯を補強し唾液が入らないようにします。(隔壁)

根管内の清掃が完了したら、
根管の先端まで詰め物をします。

歯の破折を防ぎ再感染を
防ぐためにファイバー
(ガラス繊維)ポストを立てます。

症状が無く、被せ物の治療が
可能と判断できたら、
被せ物の治療に進んでいただきます。
※回数・期間・工程は歯・根管の形態により異なります。
※マイクロスコープを用いた治療は原則として自費診療となります。
どのようなケースで精密根管治療が必要になりますか?
・過去に根管治療を受けたが、痛みや腫れが再発した場合
・複雑な根管形態を持つ歯(奥歯や追加の根管がある場合)
・従来の治療では十分な改善が見られなかった場合
・歯の亀裂や穿孔(パーフォレーション)が疑われるケース
・根尖病変(根の先に膿が溜まっている状態)がある場合
精密根管治療の費用はどのくらいですか?
保険適用外の自費診療となることが多く、治療の難易度や治療方法、材料により費用が異なります。
当院では
前歯:50,000〜100,000円
小臼歯:70,000〜120,000円
大臼歯(奥歯):100,000〜150,000円
が目安となります。
※ 正確な費用は、診断後に歯科医院にてご案内いたします。
治療期間はどれくらいですか?
通常、1〜3回程度の通院で治療が完了します。
従来の根管治療よりも精密な処置を行うため、1回の治療時間は長め(30〜90分程度)です。
症状によっては追加の治療が必要になる場合もあります。
治療中や治療後に痛みはありますか?
治療中は麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。治療後に軽度の違和感や痛みを感じることがありますが、数日で落ち着くことが多いです。
必要に応じて痛み止めを処方しますので、ご安心ください。
精密根管治療後の再発リスクはありますか?
通常の根管治療よりも成功率は高いですが、100%ではありません。
治療後の適切なケア(定期検診・クリーニング)を行うことで、長期的な維持が可能です。
再感染を防ぐために、被せ物(クラウン)を適切な時期に装着することが重要です。